理学療法士として国内外での豊富な経験を持つTさんに、在宅ケアへの挑戦とその仕事に対する姿勢について伺いました。
多様な症例への対応力 Tさんは新卒で国立病院機構に入社し、整形疾患から脳卒中、難病、呼吸器系の病態まで幅広い症例を担当しました。これにより、どんな症例にも対応できるという自信を持っています。
理学療法士を目指したきっかけ 高校時代にサッカーに打ち込んでいたTさんは、スポーツに関わる仕事に就きたいと考えていました。おじいさんがパーキンソン病になり、リハビリを受ける姿を見て理学療法士の仕事を知り、デスクワークよりも動きのあるこの職業に魅力を感じました。
オーストラリアでの経験と在宅医療への転換 病院勤務後、理学療法の本場であるオーストラリアで学びたいという思いから渡豪。大学には行かなかったものの、理学療法のアシスタントとして訪問リハビリの経験をし、特に重症心身障害児のリハビリを担当しました。この経験が在宅医療への道を開いたと言います。
得意分野と専門性 整形疾患の患者様を多く担当し、特に肩関節の疾患に興味を持ち、肩専門の先生と連携しながら腱板損傷や肩関節、人工関節の術後の症例を多く手がけました。
在宅医療に対する姿勢 ご利用者様に対しては、自分の価値観を押し付けず、その人の倫理観や価値観を理解し、それに沿ったサービスを提供することを心掛けています。リハビリの知識が増えるほど、正しいとされる方法を押し付けがちになることを避け、ご利用者様の意向を尊重することを大切にしています。
Tさんの経験と哲学は、在宅医療の現場での彼のアプローチに大きな影響を与えています。今後も訪問スタッフの多様な声を通じて、在宅ケアの現場からの学びを共有していきたいと考えています。このインタビューが、同じ道を歩む理学療法士や在宅ケアに関わるすべての方々にとって、貴重な洞察となることでしょう。